Cases納入事例

納入事例

独立行政法人 労働者健康安全機構岡山労災病院 様

  • 業務効率化

患者満足度の向上や離職率の低減に向けた具体的な改善策を考えていらっしゃいました。

納入前

岡山駅より岡電バスで約35分。「岡山労災病院」行きに乗車し終点で下車。玉野市よりバスも運行。地域の中核病院の機能を有するとともに、高度な専門医療を提供するため「消化器病センター」「呼吸器病センター」など、11の専門センターも設置。
全国に32施設ある労災病院のうち患者満足度は下位のほう、さらに離職率14%と全国平均に比べて数値が高かった岡山労災病院様。看護部長ビジョン「キラキラ輝き、自慢され、自慢できる看護部・病院を創る」の実現に向けた、看護部の企画運営の切り口を探っていらっしゃいました。ケアコムでは、呼出履歴を分析することで業務改善や患者満足度に寄与するデータになり得ることをご提案いたしました。

納入後

NICSS-R8の機能を100%活用いただくための無償フォローアップサービスをご利用いただき、7つの部署で呼出履歴の集計・分析が行われました。すると、それぞれの部署の特徴や課題が見える化。業務改善を推し進めるなかで、現場には多くの変化が表れているようです。今年の患者満足度は全国で2位、離職率は11%と改善されました。

お客様の声

菊地 ケアコムさんのサービスを利用して、2015年7月に、7部署の呼出履歴を集計していただきました。集計期間は2013年5月〜2015年4月の2年間分です。集計結果を各部署の師長へ配布し、データの読み取り方などをケアコムさんにレクチャーしていただきました。
木原 人工関節センター(4Fオレンジ病棟)は、いつもナースコールが鳴りっぱなしで、看護師はその対応に追われている毎日でした。履歴データを見ると一目瞭然。回数自体がほかの病棟と比べてやや多いこと、応答時間は特定の時間になると20秒以上もかかっていたこと、月の平均時間は10秒を下回る病棟があるのに対して、当病棟は18秒以上要していた月もあることが判明しました。また、朝8時と夕方18時のナースコールが平均して多いこともわかりました。こうした課題が見える化したことを受けて、日勤のスタッフは早めに業務を開始したり、夕方は業務終了前に患者さんをトイレに誘導したりと業務を改善しました。また、朝の申し送りの時間の短縮も試みました。現場のスタッフからは、「食事や薬を配りやすくなった」「ナースコールに業務を中断されることが少なくなり、安心して働けるようになった」と、現場に少しずつ変化が表れ始めています。
松尾 HCU・循環器病センター・内科(血液・糖尿病)(5Fグリーン病棟)では、夜間帯の勤務体制に履歴データを役立てています。当病棟は病床数が他病棟と比べて少ないため、準夜勤帯と深夜勤帯は、2名の看護師で対応しています。一人が休憩に入ると、現場にはもう一人の看護師のみになってしまいます。前日の履歴データから、ナースコールが多い時間帯や、回数の多い患者さんを確認しておけば、どのように動けばよいかおおよその見当がつきます。ナースコールが多くなると思われる時間帯を避けて休憩をとれば、スムーズに業務を行えます。
大橋 医療安全委員会では今年度の目標として、呼出履歴を離床センサーの有効活用の評価に利用したいと考えています。現在、一部を除いたベッドが離床センサー内蔵型です。以前のナースコールとは異なり、NICSS‐R8では一般呼出とセンサー呼出を区別して親機やPHSに知らせてくれます。センサー呼出には素早く対応したいため、この機能が追加されたことにより対応の優先度をより的確に判断できるようになりました。
菊地 履歴データは、看護管理者が常日頃から感じている「看護の質を数値で表したい」という想いを現実にしてくれるツールだと、多くの師長から聞いています。業務が可視化され、日々の業務に流されるジレンマを少しでも減らすことができるようになり、さらにデータを活用しながら看護のPDCAサイクルを回して変化を起こす楽しさを感じてくれているのかなと思います。今年の患者満足度調査では、全国で2位になり、離職率は11%と減少しました。やはり皆さんには底力があるのだと思いますが、意識を少し変えるだけで変化が起こることを実感しました。
※以上、ナーシングプラザ36号より抜粋
お話しいただいた方
看護部長 菊地 馨さん/看護師長 木原 和子さん/看護師長 松尾 淑子さん/医療安全管理者 大橋 美由紀さん/(2016年)

納入先情報
施設名 独立行政法人 労働者健康安全機構岡山労災病院
住所

702-8055岡山県岡山市南区築港緑町1-10-25

ホームページ http://www.okayamah.rofuku.go.jp/