Contentsお役立ち情報・製品動画

お役立ち 2026.02.18

2026年の介護報酬改定は6月に臨時施行!改定内容と対策を解説

2026年は診療報酬改定の年だと思っていたところに、介護報酬も臨時改定があると知り戸惑っているのではないでしょうか。
通常は3年に一度の介護報酬改定が、今回は処遇改善に特化して2026年6月に実施されます。
 
この記事では、臨時改定の時期とポイントを整理し、職員の処遇改善につなげるために自施設が今から取り組むべき対応を解説します。
読み終える頃には、賃上げと職員の定着の両立を見据えた準備を安心して進められるようになるはずです。

▼目次

1.介護報酬改定が2026年に臨時で実施される理由

2026年6月に臨時の介護報酬改定が実施される背景には、介護分野の深刻な人材不足への緊急対応があります。
政府が策定した「強い経済」を実現する総合経済対策では「介護職員の賃金はこれまで一定の改善が見られるものの他産業との差は依然として大きく、人材不足が厳しい状況にある」と指摘されました。
 
この状況を踏まえ、政府は「他職種と遜色のない処遇改善」を目指し、令和8年度(2026年度)の介護報酬改定において、必要な対応を講じることを決定しています。
つまり、介護現場で働く方の賃金をできるだけ早く引き上げるため、通常の改定スケジュールを待たず、前倒しで介護報酬改定が実施されることとなったのです。

2.2026年の介護報酬改定の施行は6月

2026年の介護報酬改定は、2026年6月に施行される予定です。
これは、介護分野における賃上げ支援の流れや、過去の処遇改善加算の見直し時期を踏まえて判断されたものです。
 
具体的には、令和7年12月から令和8年5月までの6か月間「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」として、賃上げ相当額を補助金で支援する仕組みが設けられています。この期間は、介護報酬改定までのつなぎ措置として位置づけられています。
2026年6月以降は補助金による支援を終了し、介護報酬の処遇改善加算へと引き継がれる仕組みです。
 
このように、賃上げを途切れさせない体制を確保する観点から、介護報酬改定の施行時期は6月が適当と判断されました。
 
▼関連記事:【診療報酬改定】2026年度はいつ?5つの改定ポイントを予想

3.2026年臨時介護報酬改定の内容

2026年6月の臨時介護報酬改定では、処遇改善加算の「配分の考え方」が見直されます。
加算額の引き上げだけでなく、処遇改善の対象となる職種の範囲や、取り組みに応じた評価基準の明確化が特徴です。

介護職員等処遇改善加算の対象が介護職員以外にも拡大

現行の介護職員等処遇改善加算は、おもに介護職員を対象としてきました。
しかし、2026年6月の臨時改定では、介護職員以外の介護従事者にも対象が拡大されます。
 
具体的には、介護支援専門員(ケアマネジャー)といった専門職も新たに処遇改善の対象に含まれる予定です。
これは「現場で働く幅広い職種の方の賃上げに確実につながるよう、的確な対応をおこなう」という政府方針を反映したものです。
 
このように、政府は特定の職種に限定せず、介護現場全体の人材確保を見据えた処遇改善を進める方針を示しています。

生産性向上・協働化の取り組みへの上乗せ評価

今回の臨時改定では、介護職員等処遇改善加算Ⅰ・Ⅱを算定する事業所のうち、生産性向上や協働化に取り組む事業所に対して、上乗せ評価がおこなわれる仕組みが導入されます。
上乗せの対象となる具体的な取り組みは、以下のとおりです。
 

サービスの種類 対象となる取り組み
訪問・通所サービス など ケアプランデータ連携システムへの加入
施設・居住サービス
多機能サービス
短期入所サービス など
生産性向上推進体制加算Ⅰ・Ⅱの取得(または見込み)
全サービス共通 社会福祉連携推進法人への所属

▼参考:介護保険最新情報Vol.1460|厚生労働省老健局老人保健課
 
これらの取組は、2025年12月から始まる補助金制度においても上乗せ要件とされており、補助金から2026年6月施行の報酬改定へと、評価の考え方が継続する仕組みとなっています。
申請時点で要件を満たしていなくても「実績報告までに対応する見込みがある」と誓約すれば申請可能とされており、事業所が取り組みやすい柔軟な運用が認められている点もポイントです。

4.2026年臨時介護報酬改定・2027年本格改定に向けて事業所がおこなうべき対策

2025年12月から始まる賃上げ支援事業における「上乗せ要件」は、2026年6月施行の臨時介護報酬改定でも、介護職員等処遇改善加算の上乗せ区分の要件として位置づけられることが検討されています。
 
そのため、補助金制度の要件を意識して準備を進めておくと、6月以降の介護報酬改定にも無理なく対応しやすくなります。
2027年度の本格改定を見据えた基盤づくりにもつながるため、早い段階から計画的に進めましょう。

補助金の申請準備

2025年12月〜2026年5月の補助金を受けるには、都道府県への申請が必要です。
 
申請にあたっては、都道府県知事に対し、補助金の支給要件や、補助額を賃金改善および職場環境改善にどのように充てるかを記載した「計画書」を提出します。
また、賃金改善の方法や就業規則の内容は、全職員への周知が必須です。職員から説明を求められた場合には、資料を用いてわかりやすく回答できる体制を整えておかなければなりません。
 
補助事業終了後には、実際に支出した賃金改善額といった事実を記載した「実績報告書」を提出します。
計画書や実績報告の根拠となる就業規則、労働保険関係の書類は2年間保存し、求めに応じて提示できるようにしておきましょう。

2026年6月改定に向けた算定要件の確認と整備

2026年6月の臨時介護報酬改定に向けて、自施設が提供しているサービスごとに、処遇改善加算を算定するための要件が変更されるかどうかを確認しておきましょう。
とくに訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅介護支援など、今回新たに処遇改善加算の対象となる事業所では、介護職員等処遇改善加算Ⅳに準ずる要件として、キャリアパス要件と職場環境等要件の整備が求められます。
 
キャリアパス要件では、任用要件や賃金体系の整備、研修の実施などが必要です。また、職業環境等要件では、入職促進、資質向上、両立支援など6区分のなかから複数の取り組みを実施しなければなりません。
今回の改定では、介護職員だけでなくケアマネジャーといった専門職も対象に含まれるため、事業所内での配分ルールをどのように設計するかも重要な検討事項です。
 
▼関連記事:【2024年最新】介護士の賃上げ|介護職員等処遇改善加算とは

ケアプランデータ連携システムへの加入

訪問や通所サービスなどでは、ケアプランデータ連携システムへの加入が上乗せ要件となります。
2026年5月31日まで利用料が無料となるフリーパスキャンペーンが実施されており、導入を検討する事業所にとって有利な環境が整っています。
上乗せ評価への対応に加え、ケアプランのやりとりにかかる手間や確認作業を減らすという点でも、早期の加入を検討しておくとよいでしょう。

介護DX・ICTの導入を検討

施設・居住サービスでは、生産性向上推進体制加算の取得が上乗せ要件となっており、その算定には、業務の効率化や職員の負担軽減につながる取り組みを進めているかどうかが評価されます。
 
この加算要件のひとつとして「見守り機器などのテクノロジー導入」が位置づけられていることから、介護DXやICTの活用は、事業所として検討しておくべき重要なポイントといえます。

そのため、2026年6月の臨時介護報酬改定を見据えて加算の上乗せを目指す場合には、DXやICTの導入を今のうちから検討しておくことが大切です。
自施設にDXやICTの導入を検討したい方は、ケアコムのホワイトペーパーをご活用ください。導入の進め方や活用できる補助金の情報をまとめており、検討段階から導入までの参考となります。
 
▼無料の資料をダウンロードする:看護部長・事務長必見! 看護業務の無駄を軽減し、働きやすい職場を実現する方法とは?

 
また、介護施設が活用できる補助金については、以下の記事でもまとめています。
ぜひ参考になさってください。
 
▼関連記事:介護施設が活用できる補助金・助成金一覧を目的別に解説

5.2026年の臨時介護報酬改定と2027年本格改定への備えを進めましょう

2026年6月の臨時介護報酬改定は、介護分野の人材不足に対応するため、処遇改善に特化して実施されます。
2025年12月からは補助金による賃上げ支援が先行し、2026年6月以降は介護報酬の処遇改善加算へと引き継がれるため、制度はすでに動き始めています。
 
今回の改定では、処遇改善加算の対象拡大や、生産性向上に取り組む事業所を評価する仕組みが示されました。補助金申請や算定要件の確認、DXやICTの活用などを今から進めておくことが、職員の賃上げや定着につながります。
これらの対応は2027年度の本格改定にも直結します。短期的な対応で終わらせず、職員が安心して働き続けられる環境づくりを見据えて、計画的に備えを進めていきましょう。
 
ケアコムでは、介護現場の環境を整えるために役立つ資料を多数公開しています。
\改定準備の参考資料として、ぜひご活用ください/

【無料】資料をダウンロードする

製品に関するお問い合わせはこちら