Cases納入事例
納入事例
医療法人社団 研仁会 北海道脳神経外科記念病院 様
- 転倒・転落対策
- 業務効率化
- ケアの質向上
- データ活用
- 見守り
ナースコールの呼出履歴を活用し、「患者さま第一」の看護を実践。スタッフの意識やケアの質に変化。
外観
PLAIMH NICSS親機
大型サブディスプレイ
ベッドサイド
NICSSモバイル機能ソフトで、電子カルテPCで呼出をキャッチ
- 納入前
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JR学園都市線「八軒」駅より徒歩約15分。脳神経外科と脳神経内科を中心に、北海道全域の救急医療と地域医療を担う北海道脳神経外科記念病院様は、2021年に道内初となるPLAIMH NICSSを導入されました。また、スマートフォン連動、ベッド内蔵型離床センサー連動、エリア検知呼出システムも採用いただいています。
システムを導入する前、当院の看護部さまが懸念されていたのが見守りに対するスタッフ側の負担感でした。認知症患者さんも多いため、スタッフは「離院・離床しているかもしれない」といった不安を抱えながら働かなければなりません。こうしたスタッフのストレスを少しでも軽減したいとお考えでした。
- 納入後
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課題のひとつだった見守りへのストレスは、エリア検知呼出システムで軽減されたといいます。システムを設置しているエレベーター前や階段前に患者さんが近づくとナースコールに通知が入る仕組みは、看護師さんにとっても大きな安心材料になっているそう。
また、スタッフの働き方や意識に大きな変化をもたらしたのが、呼出履歴データの取得でした。これまで感覚的だったナースコールの状況を数値で把握できるようになり、現場スタッフの「看護の姿勢」が今まで以上にクリアに見えるようになりました。さらに履歴は、離床センサーの取り外しの判断材料や、ひと目で呼出状況がわかる「ナースコールグラフ化システム」の開発にも活かされており、活用の幅はどんどん広がっています。
- お客様の声
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山﨑 私が所属する障害者病棟では、エリア検知呼出システムが非常に好評です。私たちは、患者さまになるべく自由に動いていただきたいと思っています。エレベーターや階段などの危険な場所へ患者さまが近づくと、ナースコールに通知が入るので、このシステムは看護師にとって大きな安心材料になっています。
河口 パラマウントベッド株式会社製のベッド内蔵型離床センサー(離床CATCH)を最近導入したところですが、早くも効果を実感しています。特に、ベッドのセンサーが感知して、患者さまの所在有無が親機や大型サブディスプレイにリアルタイムで表示されるアイコンはとても役立ちます。
以前は、看護師やリハビリのスタッフが訪室すると患者さまがいなかった、ということが度々ありました。今は、患者さまの離在床をスタッフステーションで事前に確認できるため、もし病室にいないのであれば別の患者さまの病室へ行こうなどと判断できるようになり、無駄な動線の削減にもつながっています。河口 コンピューターナースコールになって大きく変わった点といえば、呼出履歴のデータを取得できるようになったことです。
山﨑 呼出履歴のRAWデータ(※1)には、呼出種別や呼出先、呼出時間、応答時間などのほか、ナースコールを介して患者さまと会話した時間などの情報も含まれます。
私はこれらのデータからは、「看護が見える」と思っています。例えば、どの看護師が応答したのかはスマートフォン(以下、スマホ)の端末番号でわかるので、「あの看護師が〇号室の〇〇さんに応答して、多分、この時間だからトイレにお連れしたんだな。その後すぐにナースコールが入って、すぐさま対応したんだな」「この患者さまには不安にならないように『ただ今まいります』と声をかけてから向かったんだな」などと看護師の様子が目に浮かぶのです。また、応答時間を見ると素早い対応をしていることがわかり、「うちの看護師たち、今日もいい対応ができているな!」と感じたりもしています。
また、センサーを外す判断にも履歴データを参照しています。例えば呼出時間のデータから、食事のときのみセンサー呼出が集中していることがわかれば、その患者さまのセンサーはOFFにしても大丈夫と予測できます。心配だからと安易にセンサーをONにするのではなく、その判断基準として履歴データを活用し、スタッフの共通認識とすることで誰もが安心の看護を実践できます。河口 RAWデータは加工して提示する必要があり時間がかかります。そこで、ケアコムさんとの共同研究として取り組んだのが、病棟マップ上にナースコールの回数を棒グラフで表示し、かつタイムリーな情報取得が可能な「ナースコールグラフ化システム」の開発です。
山﨑 勤務開始前にこのシステムを確認するという検証を約2ヵ月間行いました。毎日グラフを見ながらカンファレンスをすることで、看護師の意識が少しずつ変化しているように感じていました。カンファレンスで飛び交う会話が、単なるナースコールの回数の話ではなく、「この患者さま、夜眠れていないのでは?」「こんなにナースコールが鳴っていたら同室の患者さまも眠れていないかもしれない」といった患者さまの状態についての話題ばかりだったからです。また、「受けもち一人ではほかの患者さまの検査や点滴、処置などがあり対応が難しいだろうから、私も1時間だけこの患者さまの側にいます」などと協力を申し出るようにもなりました。師長が指示を出すのではなく、スタッフが自主的に、自然な形で24時間患者さまのニーズに応えられる体制をつくるようになり、チームワークが非常によくなったと感じています。
河口 検証が終わった際に集めたアンケートには、「カンファレンスで話し合って今後の動きを決めることができた」「協力しながら常に誰かが要観察の患者さまを診る時間をつくることができた」という感想がありました。この取り組みをきっかけに意見を言い合える場ができ、その結果、「看護の質が上がった」と言えると思います。予想以上の成果でした。
実は、検証後もこの取り組みを継続しています。このシステムが便利だから使い続けてくれているのでしょう。ここまでのことができるのも、ケアコムさんのコンピューターナースコールだからこそ。私たちの財産になっています。※1…編集や集計される前の手を加えていない生データのこと
※以上、ナーシングプラザ50号より抜粋
(お話しいただいた方)
システム管理課 主任 河口 貢さん/師長 山﨑 有美さん
- 納入先情報
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施設名 医療法人社団 研仁会 北海道脳神経外科記念病院 住所 〒063-0869札幌市西区八軒9条東5-1-20
ホームページ https://www.hnsmhp.or.jp/