Cases納入事例

納入事例

島田市立総合医療センター 様

  • 情報共有
  • 業務効率化

機能を多方面に活用し、看護師と看護補助者間のタスクシフトや申し送り時間の短縮など、さまざまな業務改善を実現。

納入前

JR東海道本線「島田駅」よりバスで約9分。1946年の設立から約75年間、地域住民の健康を守り続けてきた島田市立総合医療センター様は、2021年5月の新病院への新築移転を機に、院内のシステムもアップデートされました。
旧病院では、朝の申し送り時間の長時間化や、スムースに進まない看護補助者へのタスクシフトなどの課題を抱えていました。また、新型コロナウイルス感染症患者の中でも特に認知症高齢者への看護の在り方にも悩んでいたといいます。

納入後

NICSS-EX8の機能により、同姓同名の患者さんが赤文字と下線で強調表示され、さらにそれを大型サブディスプレイでひと目で確認できるようになり、申し送り時間が短縮しました。さらに、呼出種別ごとの音の鳴り分け機能で、センサー呼出のはじめの対応を、看護補助者へスムースにタスクシフトすることができたといいます。
また、感染病棟に導入したIPカメラによって、患者さんの状況を事前に把握することができるようになりました。転倒・転落リスクから患者さんを守る有効な手段として活用されています。

お客様の声

池田 新病院への移転に向けてシステムの一新をということで、前看護部長や病院システムの担当者と一緒にホスピタルショウへ足を運びました。
特に大型サブディスプレイは「絶対に導入したい!」と思いました。その理由の一つが、朝の申し送り時間が長くなっていたことです。申し送りでは、同姓同名や転倒・転落リスクの高い患者さんのお名前を一人ひとり読み上げて共有しており、それが長時間化の原因にもなっていました。このナースコールシステムなら、同姓同名の患者さんが赤文字と下線で表示されますし、大型サブディスプレイでそれをひと目で確認することができます。大型サブディスプレイがあれば、注目すべき対象が明確になりますし、申し送り時の集中度も上がるのではと感じました。病棟学習会でも有効に活用できると思いましたし、大きな画面でさまざまな情報を確認できる点がとにかく魅力的でした。

奈木 ナースコールの呼出種別の音の鳴り分けは、看護師と看護補助者のタスクシフトにも非常に役立っています。ナースコールにおいて、優先して対応したいのがセンサーによる呼出です。この呼出のはじめの対応を看護補助者にタスクシフトしたいと考えていました。以前は「センサー呼出があったら、患者さんの様子を見に行くようにしてください」と伝えていたのですが、看護補助者の行動はあまり変わらず、結局看護師が先に対応することがほとんど。どのように伝えたら、看護補助者が行動を起こしやすいのか悩んでいました。
ナースコールが変わり、呼出ごとで音を変えられる機能を知った私はチャンスだと思いました。「『子犬のワルツ』が鳴ったらとにかく患者さんのもとへ行ってください」と伝えたところ、看護補助者の方々が積極的に行動してくれるようになったのです。行動における明確な判断基準ができたことで、行動がしやすくなったのではと思います。とても自然な形でタスクシフトができたと実感しています。

池田 旧病棟のときは、ナースコールの電子音が常に鳴っていて、病棟全体もピリピリしており、看護師もどこかストレスを感じていたんです。ナースコールが変わってから、タスクシフトの効果もあってか呼出回数も減少したように感じますし、病棟全体が穏やかになったように思います。

奈木 大型サブディスプレイはスタッフステーションの中央に設置し、病室の配置が確認しやすいレイアウト表示にしています。
師長たちも当直のラウンド時にまずは大型サブディスプレイを確認するようになったと聞きました。病棟の空き状況や患者さんの情報などがひと目でわかるのがとても助かっているようです。

池田 個別情報廊下灯は、愛知県の病院さんを見学した際に拝見し、特にプライバシー保護の点で好印象でした。これまで、廊下に名前を出すことをためらう患者さんには、患者さんの名前の代わりに主治医の名前を貼って対応していました。個別情報廊下灯なら、通常時に名前ではなくお花や動物などの写真が表示される設計のため、患者さんのプライバシーも守られます。

奈木 導入当初は慣れていないということもあり、医師から「回診のときに誰がどこにいるのかわからず困る。名前を出してほしい」という意見が出たこともありました。その際には、回診する患者さんの名前のみを一定時間内表示する「回診表示」を活用することで、医師にも納得してもらいました。

池田 IPカメラは、感染病棟で使用しています。急増する新型コロナウイルス感染症患者の中でも、認知症高齢者の安全を第一に看護することへの課題を感じていました。転倒・転落リスクが高く、酸素マスクや点滴チューブの自己抜去などを防ぐために迅速な対応が求められても、どうしても難しかったのです。
こうした課題に対応するため、IPカメラを導入する前は、防護具を着用した看護師が感染ゾーンに長く滞在していました。しかし、長時間の防護具の着用は看護師の体力消耗やストレス増加にもつながります。そうした面も解消したいと考えました。
IPカメラを導入してからは、患者さんの行動や状況が事前にカメラで確認できるため、転倒・転落などの危険から患者さんの安全を守る有効な手段になっていると感じます。

※以上、ナーシングプラザ48号より抜粋

(お話しいただいた方)
看護部長 池田 千枝子さん/看護師長 奈木 志津子さん
(2022年5月 オンライン取材)

納入先情報
施設名 島田市立総合医療センター
住所

〒427-8502静岡県島田市野田1200-5

ホームページ https://www.shimada-hp.shizuoka.jp/