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お役立ち 2024.02.16
無線ナースコールとは?介護施設や病院で導入する4つのメリットを解説

ナースコールは、介護施設や病院において、ご利用者が安心して過ごすためには欠かせない医療機器の一つです。
特に、無線ナースコールは、ほかのナースコールにはないメリットがあるため、導入するとご利用者の満足度が向上するでしょう。
そこでこの記事では、無線ナースコールの特徴や介護施設で導入するメリットを解説します。
▼目次
1.無線ナースコールとは?
ナースコールには「有線式」「無線式」の大きく2つにわけられます。
有線式とは、壁面からベッドサイドの接続口まで線でつなげるナースコールです。多くの介護施設や病院で有線式のナースコールを使用しており「ナースコール=有線式のナースコール」をイメージする方も多いでしょう。
ただし、有線式のナースコールは課題もあるため、近年では無線式のナースコールを導入する施設が増えてきています。
無線ナースコールは、コードレスであるため、手間がかかる配線やコードの断線などの心配はいりません。
自室内のトイレや浴室だけではなく、廊下や別の部屋に移動した際にも持ち運べます。さらに、手のひらサイズで軽いタッチだけでボタンを押せるため、指の力が弱くなった高齢者でもボタンを簡単に操作できるでしょう。
2.無線ナースコールの種類
● 壁取り付け式
● 持ち運び式
● 赤外線式
● 電波式
それぞれの特徴を踏まえたうえで、ナースコール導入を検討しましょう。
壁取り付け式
壁取り付け式は、その名の通り壁に取り付けられるタイプの無線ナースコールです。ご利用者は、壁に取り付けられたボタンを押すとスタッフを呼べます。
主に、居室やトイレ、浴室に取り付けられているのが特徴です。一部のモデルでは、引っ張るタイプのナースコールもあります。
介護を要する方が自宅で生活する場合にも、居室や浴室に取り付ける場合もあります。
持ち運び式
持ち運び式は、ご利用者が常に身につけておける携帯型の無線ナースコールです。
持ち運び式は、特に自由に動き回れるご利用者にとって便利です。万が一の際に、介護施設内のどこにいても助けを呼べます。庭や廊下などナースコールが設置されていないところでも、安心して生活できるでしょう。
無線ナースコールの家庭用として、持ち運び式は重宝されます。ナースコールを持ち運び、自宅内を自由に移動できるため、在宅介護にも適しているといえます。
赤外線式
赤外線式は、赤外線技術を用いた通信システムです。待合室や居室など特定のエリアで反応するナースコールです。
ただし、壁やドアなどの障害物があるところでは使用できません。
電波式
電波式は、無線電波を利用して通信するナースコールです。
BluetoothやWiFi 2.4Ghz帯は電子レンジなど家電製品の影響をうけることもあります。
ただし、無線の電波を使用するため、素材にもよりますが壁やドアを通り抜けて遠くまで通信できます。大きな介護施設に向いているといえるでしょう。
3.無線ナースコールを導入する3つのメリット

ここでは、無線ナースコールを介護施設や病院で導入する3つのメリットを解説します。
ご利用者が常に呼出ボタンを持てる
「ご利用者が常に呼出ボタンを持てる」ことが、無線ナースコールを導入するメリットです。
有線のナースコールは、呼出ボタンが壁に固定されていたり、ベッドの近くにしかなかったりするため、ご利用者が有線のナースコールがある場所から離れると使用できません。離れた際は、緊急時にすぐに助けを求められなくなります。
ただし、無線ナースコールは首から下げたり、ポケットに入れたりでき、常に携帯できます。
そのため、何か問題が発生した場合、ご利用者がどこにいてもボタンを押すだけでスタッフに知らせられます。ご利用者は安心して過ごせ、スタッフも迅速に対応できるでしょう。
部屋のレイアウトを自由に変更できる
無線ナースコールのもうひとつの重要なメリットは「部屋のレイアウトを自由に変更できる」という点です。
有線ナースコールの場合、呼出ボタンやその他の機器が特定の場所に固定されており、位置を変更するためにも配線工事が必要です。
したがって、部屋のレイアウトを変更する際には、有線ナースコールの位置も考慮に入れる必要があるため、レイアウトの自由度が制限されます。
一方で、無線ナースコールは、呼出ボタンや受信機などが無線で通信するため配線は不要です。
そのため、ベッドや家具を部屋のどこにでも自由に移動させられます。たとえば、部屋の使い方を変更する場合や、利用者のニーズに応じてベッドの位置を変える場合でも、機器の位置を簡単に調整できます。
部屋のレイアウトを自由に変更できる柔軟性の高さは、ご利用者の生活環境を快適にするために大きな利点といえるでしょう。
配線工事が不要であり導入しやすい
無線ナースコールはその名の通り、配線がなくてもBluetoothやWi-Fiなどの電波により通信できます。有線のナースコールと異なり配線が不要であり大掛かりな工事をしなくて済むため、導入しやすいのがメリットです。
4.無線ナースコールを導入する3つのデメリット
音声通話ができない
無線ナースコールのデメリットは、音声通話ができないことです。
というのも、持ち運びができ、弱い力でもボタンを押せるようにしているためです。
実際の現場では、ナースコールがあった場合、すぐにスタッフが駆けつけます。そのため、音声通話ができなくても無線ナースコールは活用できるでしょう。
通信トラブルが起きる可能性がある
通信トラブルが起こる可能性があることも、無線ナースコールのデメリットの1つです。ナースコールの信号が弱かったり、他の機器からの電波干渉で通信ができなかったり、時には届かなかったりする可能性があります。
また、導入時には無線の通信状況が良好だったとしても、後から家具や施設の備品が増えたことにより通信状況が悪く信号が届かなくなってしまうこともあります。
ただし、定期的なシステムチェックを実施する、介護施設内の通信トラブルの原因となり得る機器や物を特定することで、通信トラブルのリスクを軽減できます。
電池切れのリスクがある
無線ナースコールは、電池で作動している場合が多いです。そのため、電池の消耗が問題となります。
実際に、無線ナースコールの電池が切れると、ナースコール機器が正常に作動しなくなり、ご利用者の緊急時にスタッフに連絡できなくなります。
ケアコムでは「無線ナースコール+有線ナースコール」での運用を勧めています。
さらに、電池切れを未然に防ぐために、送受信状態と無線押ボタンの電池残量を定期的に確認して、異常時や電池残量低下時に通知する機能を有しています。ほかにも最長20秒間、無線受信機が呼出信号を受信するまで自動再送できます。
そのため、ご利用者は安心して生活できるでしょう。
5.無線ナースコールを導入し、介護施設の運営に役立てよう

無線ナースコールは、医療施設や介護施設において多くのメリットを提供する一方、いくつかのデメリットも存在します。
メリットには、利用者の安全性向上やコスト削減をはじめ、レイアウトの自由度向上、他の医療機器との連携が挙げられます。一方、通信トラブルや電池切れのリスクがデメリットとして考えられます。
そこで、ケアコムの「無線押ボタンシステム」がおすすめです。電池切れを防ぐために事前に通知する機能があり、「無線押ボタンシステム+有線ナースコール」のシステムを活用できると無線ナースコールの問題を解決できます。ご利用者は快適に過ごすことができ、介護施設の運営に役立てられるでしょう。