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お役立ち 2026.04.02

介護施設が抱える問題とは?2026年の現状と解決策を解説

少子高齢化の進展とともに、介護をめぐる問題はますます深刻化しています。
 
人材不足や職員の高齢化など、多くの施設が課題を抱えているものの、現場スタッフの頑張りだけではどうにもならない業界全体に根付いた問題です。
 
この記事では、2026年現在の介護問題の実態と、施設として取り組むべき具体的な解決策を解説します。「何から手をつければいいかわからない」「人が辞めていく流れを止めたい」とお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。

▼目次

1.介護業界が抱える深刻な問題

現在の介護業界では、いくつもの問題が同時に起きています。
高齢者は増え続ける一方で、介護を担う人材は十分に確保できていません。
管理者や経営者として、介護業界の現状を正しく理解しましょう。

要介護者の増加と介護ニーズの深刻化

内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によると、日本の高齢化率は2024年時点で29.3%に達しています。つまり、日本人のおよそ3人に1人が高齢者という社会です。
 
また、厚生労働省のデータでは、2022年の時点で約681万人が要介護または要支援の認定を受けており、今後さらに増えていくと見込まれています。
2040年代にかけて高齢者人口は増え続けるため、介護の需要が減る可能性はほとんどありません。
 
そのため介護施設では、限られた人員と資源のなかで、どのようにサービスを維持するかが課題となっています。
 
▼参考:
令和7年版高齢社会白書1高齢化の現状と将来像|内閣府

深刻な介護人材不足

介護業界では人材不足が長く続いています。
 
厚生労働省の統計によると、2025年3月時点の有効求人倍率は、全職種平均が1.16倍なのに対し、介護職は3.97倍です。東京都では7倍を超えており、施設側が求人を出しても人が集まりにくい状況です。
 
さらに厚生労働省の推計では、2026年度には約240万人の介護職員が必要になるとされています。
このように、介護を必要とする人が増え続ける一方で働き手の確保が追いついておらず、介護人材不足は今後さらに深刻になると考えられています。
 
▼参考:
介護人材確保の現状について|厚生労働省
▼参考:第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について|厚生労働省

介護職員の高齢化

介護現場では、働いている職員の高齢化も進んでいます。
介護労働安定センターの調査によると、60代以上の訪問看護員と介護職員の割合は以下のとおりです。
 

年齢区分 訪問看護員 介護職員
60歳〜65歳未満 8.1% 5.0%
65歳から70歳未満 4.3% 2.1%
70歳以上 2.1% 0.5%
60歳以上の合計の割合 14.5% 7.6%

 
▼参考:
令和6年度介護労働実態調査結果「介護労働者の就業実態と就業意識調査結果報告書」資料編統計表|介護労働安定センター
 
経験豊富な職員が多いことは強みでもありますが、数年後に退職や引退が増えた場合、一気に人手が足りなくなる可能性があるのが課題となります。

人材定着の難しさ

介護業界では人材不足が続く一方で、職員が長く働き続けることの難しさも課題となっています。
 
介護労働安定センターの「令和6年度介護労働実態調査」によると、訪問介護員と介護職員を合わせた離職率は12.4%で、近年はやや低下しています。数字だけを見ると、特別に高い水準とはいえません。
 
しかし現場では、採用しても早期に退職してしまったり、数年で職場を変えたりするケースが少なくありません。
人手不足のなかで業務負担が大きくなりやすいことや、人間関係、待遇面への不満などが重なり、職員が長く働き続けにくい環境となっていることが背景にあると考えられます。
 
▼参考:
介護人材確保の現状について|厚生労働省
▼参考:令和6年度「介護労働実態調査」結果の概要について|介護労働安定センター

2.介護問題の解決策|介護施設が取り組むべきこと

日本では今後も高齢化が進む一方で、働き手の減少により「十分な人数を採用する」ことはますます難しくなります。
 
そのため、介護施設には、人材確保と同時に限られた人員でも安全で質の高いケアを提供できる環境づくりが必要です。
ここでは、施設として取り組みたいおもな対策を紹介します。

介護DXによる業務効率化

人手不足のなかで安全なケアを維持するためには、介護DXの活用が重要です。
 
たとえば見守りカメラやセンサーを用いた見守りシステムを導入すれば、夜間巡視の回数を減らしながら、転倒や体調変化の兆候を遠隔で確認できます。少人数体制でもご利用者の安全を見守りやすくなるでしょう。
 
また、記録や申し送りをタブレットや音声入力でデジタル化することで、紙の記録作成や転記にかかっていた時間を削減でき、その分をケアやご利用者とのコミュニケーションに充てられます。
その結果、人手不足のなかでもケアの質を保ちやすくなります。
 
▼関連記事:
介護現場のDXとは?導入のメリット4つと事例、受給できる補助金を解説

スタッフの待遇・処遇改善

人材の定着には、スタッフの待遇改善も欠かせません。
 
国は「介護職員処遇改善加算」「介護職員等特定処遇改善加算」「介護職員等ベースアップ等支援加算」などの制度を設けており、これらの取得で賃金の引き上げや賞与の充実、資格取得支援などを進められます。
 
▼関連記事:
https://www.carecom.jp/contents/kaigohousyuukaitei-2026/
 
また、介護DXによる業務効率化で残業や夜勤の負担が軽減されれば、「給与」と「働きやすさ」の両面から離職防止や採用力の向上につながります。

メンタルケアと相談しやすい職場環境づくり

介護職は心身の負担が大きくなりがちなため、スタッフのメンタルヘルス対策も重要です。
 
労働安全衛生法にもとづくストレスチェック制度を活用し、年1回のストレスチェックや面接指導、職場環境の改善をおこなうことで、不調の早期発見と予防につなげられます。
 
また、相談窓口の設置や定期面談を制度化して、職員が悩みを一人で抱え込まない環境を整えることも大切です。

雇用形態の多様化による採用の間口拡大

深刻な人材不足に対応するには、フルタイム常勤だけにこだわらない採用戦略も必要です。
 
パートや短時間勤務、夜勤専従、副業可など多様な働き方を用意することで、子育て中の人やシニア層など、フルタイム勤務が難しい人材も働きやすくなります。
また、特定技能やEPA(経済連携協定)などの制度を活用した外国人材の受け入れも広がっており、教育やサポート体制を整えることで新たな戦力として定着が期待できます。
 
▼参考:
介護人材確保の現状について|厚生労働省

3.介護問題の解決を支援する施設向けソリューション

業務効率化と安全なケアの両立には、テクノロジーの活用が欠かせません。
ここでは、ケアコム製品を例に2つのソリューションを紹介します。

ナースコールシステム

ナースコールシステムは、少人数体制での業務効率化と、夜間の安全な見守りを同時に支援するソリューションです。
 
人手が限られるなかでも「誰が・いつ・何を必要としているか」を即座に把握できるため、スタッフが動く前に優先度を判断できるようになります。
 
たとえば、ケアコムのCICSSは、呼出が入ると対応すべきご利用者の名前がポップアップ表示される仕様です。
呼出履歴・ケア履歴は自動記録されるため業務の見える化も実現し、介護ソフトとの連動により記録入力の手間も削減できます。
 
ケアコムのナースコールシステム「CICSS」について詳しくみる
 
また、スマートフォンやPHSと連動するハンディナースコール機能により、どこにいても呼出を受けられるため、ご利用者を待たせることなく対応できるほか、スタッフの動線効率化にもつながります。

スマートフォン連動システム

スマートフォン連動システムは、見守りシステムや介護ソフトとナースコールを一元的につなぐことで、スタッフがどこにいても必要な情報をリアルタイムで把握・記録できるソリューションです。
 
人手が限られる夜勤帯でも、訪室しなくてもご利用者の動きや睡眠状況をスマートフォンで確認でき、異常があればすぐに通知を受け取れます。
また、見守りシステムやナースコールのアラート履歴は介護ソフトに自動で取り込まれるため、ステーションに戻らなくてもその場で記録の確認・入力が完結します。
申し送りや記録業務の時間を削減し、スタッフがケアに集中できる環境づくりにつながるでしょう。
 
ケアコムのスマートフォン連動システムについて、詳しくは下記ページでご確認ください。
 
ケアコムのスマートフォン連動システムをみる

4.介護施設向けソリューションの導入事例

実際にシステムを導入した施設でどのような効果が生まれているのか、2つの事例をもとに導入前の課題から結果までを紹介します。

呼出内容の事前確認で余計な往復訪室が軽減

ナースコールの老朽化により、スタッフが訪室してから用件を把握するという非効率な対応が続いていた施設の事例です。
 

課題 ナースコールの老朽化により呼出対応が非効率に。訪室してから用件を把握するため、往復訪室が頻発していた
取り組み CICSSおよびスマートフォン連動システムを導入し、呼出時に通話で事前に用件を確認できる環境を整備
結果 訪室前に用件が把握できるため余計な往復がなくなり業務効率が向上。一般呼出は通話だけで完結するケースも増えた

 
このように、ナースコールシステムの通話機能を活用することで、スタッフの無駄な動線を減らし、限られた人員でも効率的なケアが実現できます。

夜勤帯の職員1人で30人を見守る体制を実現

夜勤帯に職員1人で約30人を担当するという体制のなか、見守りの手薄さに不安を抱えていた施設の事例です。
 

課題 旧システムはPHSと連動しておらず、呼出先の確認に廊下の表示灯やステーションへの移動が必要。夜勤帯に見守りが手薄になることへの不安があった
取り組み PHSやインカム、離床センサーをナースコールと連動。呼出先をその場で把握し、インカムで職員間の連携も可能な体制に
結果 動線のムダや訪室の重複が解消され職員負担が軽減。離床センサーが転倒しかけたご利用者を検知し、駆けつけて事なきを得た事例も生まれた

 
スマートフォンとインカム、離床センサーの連動により、夜勤帯の安全確保と職員負担の軽減を同時に実現できます。
 
人手に頼るだけでなく、仕組みで見守る体制を整えることが、持続可能な施設運営につながります。

5.介護問題は個人の頑張りではなく仕組みとテクノロジーで解決しよう

介護施設が抱える課題は、現場スタッフの努力だけでは解決できない深刻な問題です。
 
処遇改善や雇用形態の多様化で人材確保の土台を固めながら、ICTツールで業務効率化と安全確保を両立することが、持続可能な施設運営に必要です。
 
ケアコムでは、課題の明確化から解決方法までをまとめた資料を公開しています。
無料でダウンロードできますので、自施設の課題にしっかり向き合いたい方は、ぜひご活用ください。

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