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特集お役立ち 2023.06.20

離床センサーのスイッチ入れ忘れを防ぐ7つの対策とは?把握しておくべき原因も解説

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離床センサーは、転倒・転落などリスクのある患者さん・ご利用者が安全に過ごせるようにするために欠かせない機器です。しかし、スイッチ入れ忘れによりインシデントや転倒・転落が生じてしまっている現状があります。

 

思わぬ事故を防ぐためにもスイッチの入れ忘れを招いてしまう原因や危険性を理解したうえで、対策を施すことが重要です。本記事では、医療・介護職員に向けて、離床センサーのスイッチ入れ忘れが及ぼす危険性や原因に加えて、入れ忘れを防止する7つの対策を解説します。

▼目次

1.離床センサーのスイッチ入れ忘れが及ぼす危険性

離床センサーのスイッチを入れ忘れると、事故やトラブルが発生する可能性があります。スイッチ入れ忘れの対策の前に、その危険性について確認していきましょう。

転倒・転落事故につながる

スイッチを入れ忘れると離床センサーが作動しないため、転倒・転落の事故が発生する可能性があります。歩行や立位の安定していない患者さん・ご利用者の危険行動を把握できないためです。

 

転倒・転落は軽度な外傷だけでなく、骨折や脳挫傷が生じてしまう可能性もあります。転倒・転落は、高齢者にとってADLを大きく損なうリスクがあること、場合によっては生命に関わることを認識する必要があります。

徘徊による事故やトラブル

患者さん・ご利用者が徘徊していることに気付けず、事故やトラブルが発生する可能性もあります。他のご利用者の部屋に入るなど、トラブルの発端となる行動が生じる可能性があるためです。

 

特に注意すべきは病院・施設内を抜け出してしまうことです。基本的に病院や施設は抜け出しにくくなっていますが、ベランダや窓など思わぬところから出ていってしまった事例もあるため注意しましょう。

 

スイッチ入れ忘れを防止するためには、危険性を理解しておくことが重要です。危険性を理解しておけばスイッチの確認の習慣化につながりやすいためです。

次の章では、なぜ離床センサーのスイッチ入れ忘れが生じてしまうのかを解説します。

2.離床センサーのスイッチ入れ忘れにおける背景や原因

離床センサーのスイッチ入れ忘れがよく生じる状況は次の通りです。

 

● 介助後や配膳・下膳後
● 家族との面会後
● センサーの再設置後

 

それぞれの事例をもとに背景や原因について解説します。

介助後や配膳・下膳後

よくあるのがトイレ介助のあとにスイッチを入れ忘れるケースです。

 

背景は次の通りです。
● 患者さんは5分〜30分おきにトイレへ行く頻尿であった
● スイッチを切って、看護助手に見守り依頼をする
● 看護助手から別の看護師に介助を交代したが、スイッチの確認をせず入れ忘れてしまった
● 患者さんは一人で離床してしまい転倒する

 

ほかにも患者さんが食事中であったため、離床センサーのスイッチを切ったがその後入れ忘れてしまったというケースがあります。どちらにしても確認不足が原因です。

ご家族との面会後

ご家族との面会を終えて、その後にスイッチを確認しなかったケースです。

 

背景は次の通りです。
● 日頃からご家族の面会中はスイッチを切っていた
● ご家族の帰宅後は看護師がスイッチを確認する決まりであった
● しかし看護師は帰る際に家族がスイッチを入れてくれると思い込んでいた
● 患者さんは一人で動いてしまい転倒する

 

このケースは思い込みが原因です。なお、ご家族がスイッチを入れるにしても確認は必要です。

センサーの再設置後

部屋移動などのあと、離床センサーを再設置してスイッチを入れ忘れるケースです。

 

背景は次の通りです。
● 看護助手が部屋移動を行ったがスイッチは切ったままであった
● 担当看護師は部屋移動後の環境を確認せず、スイッチも入れなかった
● 部屋移動により担当看護師も変わったが、終日離床センサー対応であることを申し送らなかった
● 患者さんは一人で離床して転倒する

 

2つの要因が重なっているケースで確認不足と情報共有不足が原因です。部屋移動後の環境整備は担当看護師が一貫して実施し、スイッチも確認する必要があります。

次の章では、離床センサーのスイッチ入れ忘れを防止する対策を解説します。

3.離床センサーのスイッチ入れ忘れを防止する7つの対策

離床センサーのスイッチ入れ忘れを防止する対策は次の7つがあります。

 

1. センサーチェックを習慣にする
2. 情報共有を徹底する
3. 離床センサー使用中の一覧表を作る
4. 貼り紙を貼る
5. スイッチを切らない
6. 面会カードを作る
7. 入れ忘れ防止機能付きのセンサーを導入する

 

それぞれ解説します。

1. センサーチェックを習慣にする

前提としてセンサーチェックを習慣にすることが大切です。ベッドから離れるときは必ず離床センサーのスイッチを確認しましょう。

 

また、離床センサーは断線や電池切れなど、種類によって作動しない原因はさまざまあります。そもそも使用方法が間違っているケースもあります。スイッチのオン・オフだけではなく、実際に離床センサーが作動するのかを確認しましょう。

2. 情報共有を徹底する

面会中など、なんらかの理由によりスイッチを切っている場合は、必ず他の職員と情報共有をしましょう。特に、新規の患者さん・ご利用者が来られた際や部屋移動したあとの申し送りは、離床センサー利用状況を忘れないように伝えてください。

3. 離床センサー使用中の一覧表を作る

スイッチ入れ忘れ防止のために、離床センサーを使用中の患者さん・ご利用者の一覧表を作るという手段があります。申し送りノートやスタッフステーションのホワイトボードなどに記載すれば共有できます。
記載内容は、「だれが」「どの離床センサーを」「どの時間帯に」利用しているのかを記載してください。
例えば次の通りです。

 

だれが どの離床センサーを どの時間帯に
〇〇号室・〇〇さん センサーマット 終日オン

 

一覧表を作るだけでなく、日々申し送ることで情報共有が徹底されるでしょう。

4. 貼り紙を貼る

病室に「スイッチ確認」などの貼り紙を貼っておくのも有効です。ポイントは必ず目に付くところに貼るもしくは吊り下げることです。

 

病室であればカーテンを開けてすぐの床頭台の側面、施設の自室であればドアなどに貼り付けても良いでしょう。

5. スイッチを切らない

可能な限りスイッチを切らないという方法もあります。床に敷く離床センサーマットであれば、介助中は踏まない位置にずらして介助後は元に戻すなどです。また「一時停止ボタン」が搭載されている離床センサーである場合は、活用することもおすすめです。

 

特に夜間帯などは人手不足にあるため、あえてスイッチを切らずに業務を行っても良いでしょう。

6. 面会カードを作る

面会カードを作り、ご家族が面会中かどうかを把握する方法があります。面会前にご家族に面会カードを渡し、帰る時に返してもらいます。ご家族が帰られたあとに、離床センサーのスイッチを確認するというルールを設けることで入れ忘れを防止するのです。

7. 入れ忘れ防止機能付きのセンサー導入する

離床センサーのなかには、スイッチ入れ忘れ防止機能や不要コール防止機能が搭載されている製品もあります。予算がある場合はこれらを導入しても良いでしょう。

 

ケアコムのタイマー付き分配コンセントであれば、センサーをオフにしても一定時間後には自動でセンサーがオンになるため、スイッチの入れ忘れを防げます。
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離床センサーのスイッチ入れ忘れを防ぐためには、日々の意識の持ち方が重要です。スイッチを入れ忘れてしまうと、どのような危険があるのかを意識すれば確認を怠りにくくなるでしょう。

4.離床センサーのスイッチ入れ忘れ対策により人的ミスを失くそう

離床センサーを適切に利用できれば、患者さん・ご利用者を安全かつ快適な生活に導くことができます。離床センサーを設置したからといって安心するのではなく、日頃からスイッチの確認を徹底して動作も確認する必要があります。

 

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離床センサーの種類や選ぶポイントについてはこちらで詳しく解説しています。
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