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お役立ち 2024.01.10

介護施設の課題とは?5つの解決策とICT導入による業務改善を解説

介護が必要な高齢者の増加により、介護施設の需要は高まっています。
しかし、介護業界は人手不足といわれているのが現状です。
ほかにも、要介護度の高い方や認知症の方が増加しており、ご利用者にあったケアの必要性がより高まっているのではないでしょうか。

 

そこで、この記事では、介護施設の課題と5つの解決策をはじめ、IT導入による効果を解説します。

 

介護施設の忙しすぎる現場の根本課題と解決する方法を紹介しています。ぜひご覧ください!
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▼目次

1.介護施設の現状

少子高齢化の問題は、介護施設に大きな影響をもたらしています。
内閣府が公開した「令和5年版高齢社会白書(全体版)」によると、令和4年における高齢化率は29%とされています。
その一方で、15歳~64歳の割合は59.4%となっています。

 

2025年には団塊の世代が全員75歳以上になるため、介護を要する方はさらに増えるでしょう。

 

しかし、令和3年の介護職関係の有効求人倍率は3.6倍であり、人手不足であることがわかります。つまり、介護の需要と供給のバランスが保たれていないのです。

 

介護施設における課題は、介護施設の運営に直結する重要な課題と考えられます。

 

参考:厚生労働省「図表1-2-39 有効求人倍率(介護関係職種)の推移(暦年別)」

2.介護施設における課題

介護施設の課題を解決できなければ、介護を担うスタッフがさらに減少し、ご利用者へのケアの質が低下する恐れがあります。
ここでは、介護施設が抱える4つの課題を解説します。

介護を必要とする高齢者の増加

介護を必要とする高齢者の増加は、介護施設における課題のひとつです。

 

厚生労働省が公開した「令和3年度 介護保険事業状況報告(年報)」によると、令和4年の要介護認定者は690万人とされています。前年より8万人増加(1.1%増加)しており、年々増加傾向です。

 

つまり、高齢化が進むと、介護を要する高齢者が増加するといえます。
要介護者の増加は避けられないのではないでしょうか。

深刻な人材不足と新規採用難

深刻な人材不足と新規採用難である状況も、介護施設における課題といえます。

 

というのも、介護人材が不足すると、スタッフ1人あたりの負担が大きくなるためです。
具体的には、以下のような負担が考えられます。

 

● 担当するご利用者の人数が増える
● ご利用者へのケアする場面が増える
● 夜勤の回数が増える

 

スタッフの負担が増えると、さらに介護人材が不足する状況になるかもしれません。

 

しかし、新規の採用が難しく、募集しても応募が少ない状況です。
今後、増加する要介護者に対応できず、ご利用者へのケアの質が低下する恐れがあります。

 

下記の記事でも介護業界の人手不足について解説しています。より詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
▼介護施設の人手不足を解消するには?業務改善のポイントについて解説

介護人材の社会的評価の低さ

3つ目の課題として、介護人材の社会的評価の低さが挙げられます。
評価が低いとされる要因はさまざまですが、「介護施設は給与や待遇が良くない」ことが影響している可能性があります。

 

厚生労働省が公開した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、介護職の平均年収は約362万円です。一方で、全産業の平均年収は約467万円とされており、介護職の年収は約100万円低くなっています。

 

参考:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」(企業規模計10人以上)
参考:国税庁「1.平均給与」

4Kと評される労働環境

介護職の仕事は「4K」と評される労働環境であることも、介護施設の課題です。
具体的に、4Kとは以下の通りです。

 

● きつい
● 汚い
● 危険
● 給与が低い

 

介護施設で働くスタッフは、身を粉にして働き、ご利用者やその家族の生活を支えています。そのため、このように評される事態は改善しなければなりません。
それぞれの課題解決に向けた取り組みが重要です。

3.介護施設の課題を解決する5つの方法

次に、介護施設の課題を解決する5つの方法を解説します。

 

● 業務負担の軽減
● 処遇改善
● スタッフのメンタルケア
● 教育・研修の充実
● IT導入による業務の効率化

 

業務負担の軽減

負担が大きい業務が多く、スタッフの中には、肩や腰を痛めながら仕事を続けている方もいるでしょう。

 

介護職は、夜勤業務もあり生活リズムが乱れやすい勤務体制です。
さらに、介護計画やケアプランに関する書類などの記録も多く、スタッフにとって負担となっています。

 

そのため、業務負担を軽減する取り組みが大切です。
まずは、現在の業務フローを見直したうえで業務を可視化して、無駄な業務を削減する必要があります。

 

ただし、ご利用者の安全性を確保し、満足度の低下につながらないように配慮してください。

処遇改善

介護施設の課題解決のためには、処遇改善も欠かせません。

 

令和4年度に介護報酬改定が見直され、収入が3%引き上げられました。※
さらに令和6年度には、介護報酬改定が+1.59%になることが公表されました。
ただし、ほかの職種と比較し給与水準は低く、十分とはいえません。

 

仕事を続けるためにはモチベーションの維持が重要です。
介護業界では、モチベーションが維持できず、退職するケースが少なくありません。
そのため、仕事内容に見合った役職や給与システムの整備が必要です。

 

※参考:厚生労働省「介護人材の処遇改善等」

 

スタッフのメンタルケア

スタッフは、以下のようなことにストレスを感じながら働いている可能性があります。

 

● 身体的な負担が大きい業務内容
● 人間関係
● 社会的な評価の低さ
● ご利用者や家族との関係

 

ストレスを軽減できなければ、仕事を続けられず退職に至ることもあるでしょう。

 

そのため、ストレス軽減に努めることが大切です。
具体的には、定期的に上司との面談を設け、そのなかでスタッフの率直な思いや現状への不満、改善点などを聞きましょう。

 

ただし、スタッフの思いをすべて聞き入れると、介護施設の運営に影響するかもしれません。
反映すべき点と、話の傾聴にとどめておく点の線引きが大切です。

教育・研修の充実

人材育成の課題のひとつに教育や研修の機会の少なさがあります。

 

というのも、忙しく人材育成する時間的な余裕がなく、指導者が育っていない可能性があるためです。
指導方法が場当たり的であれば、指導を受けたスタッフは不安を感じるかもしれません。
いずれ不満へと代わり、退職につながる恐れがあります。

 

そのため、施設内での研修プログラムを作り、スタッフが学べる環境の整備が大切です。

 

いきなり施設で研修をおこなうのは難しいでしょう。
そのため、市区町村やホームヘルパー協議会が主催する研修会社が主催するセミナーを活用しましょう。近年では、Zoomで参加できたり、YouTubeで配信されていたりと学びやすくなっています。

IT導入による業務の効率化

IT導入は介護業界でも進んでいます。業務が効率化できるため、スタッフの負担を軽減でき、人手不足の解消につながる可能性があります。

 

次の章で、特に業務改善につながりやすいIT導入の具体例について解説します。

4.介護施設にIT/ICTを導入する具体例

ここでは、介護施設で働くスタッフの業務負担軽減につながるIT・ICTを導入する具体例を紹介します。

 

● ナースコールシステム
● 見守りカメラシステム
● エリア検知システム
● 業務マネジメント支援サービス

 

これら4つの製品を活用し、スタッフの負担を軽減しましょう。

ナースコールシステム

「ナースコール=看護師、スタッフを呼び出すシステム」といったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

ナースコールには、以下のような機能があります。

 

● ご利用者の手元にあるナースコール
● 身体障がい者用のナースコール
● 通話ができるナースコール
● センサーマット型のナースコール

 

ナースコールシステムを導入する目的によって選択します。
近年のナースコールは、スマホと連動しており1台で対応可能なものも増えています。その他にもナースコールの緊急度がわかったり、センサーマットの機能もあったりするため、ご利用者の安全対策にもつながるでしょう。

 

ケアコムのナースコールシステムを見る

 

見守りカメラシステム

見守りカメラシステムとは、部屋やフロアにカメラを設置し離れた場所からでも・ご利用者を見守れるシステムのことです。
見守りカメラには、以下のような機能があります。

 

● AI画像解析
● ナースコールやスマホに通知
● 録画機能

 

これらの機能を活用すると、・ご利用者の様子を見守る目が増えるため転倒や転落などによる事故を防げたり、いち早く対応できたりします。
さらには、広範囲で・ご利用者の生活を見守れるため、訪室せずに確認できます。スタッフの業務軽減につながるでしょう。

 

ケアコムの見守りカメラシステムを見る

 

こちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
▼介護施設における見守りカメラの選び方や導入時の注意点を分かりやすく解説

エリア検知呼出システム

エリア検知呼出システムとは、ご利用者が身につけたリストバンド(ICTタグ)により、離棟を検知したり、危険なエリアへの侵入を検知したりできるシステムです。

 

ほかにも、特定の・ご利用者同士が近づいた際に、いち早く検知できるため、トラブルの発生を防げます。

 

ケアコムのエリア検知呼出システムを見る

業務マネジメント支援サービス

業務マネジメント支援サービスとは、位置検知システムによりスタッフの位置を測定してデータを提供するサービスです。

 

これまで感覚で捉えていた動線をデータ化できるため、新たな発見や説得力のあるマネジメントにつながります。
具体的には、以下の効果が期待できます。

 

● 業務負担の分散
● ケアの質の指標
● 人材の育成
● 業務改善の効果測定
● 超過勤務の削減

 

ケアコムの業務マネジメント支援サービスを見る

 

IT・ICTをうまく活用すると、業務を効率化でき業務改善につながります。
さらに、ご利用者の生活を守るため、ぜひ一度IT・ICTシステムの導入を検討してください。

5.介護施設の課題を解決するためには、ITシステムの導入が有効

しかし、人手不足が介護施設の課題のひとつとなっています。
社会的な評価の低さ、4Kといわれる職場環境のためか、採用したくても人が集まらず、定着も難しい現状です。

 

そこで、IT・ICTシステムを導入できれば、スタッフの負担を軽減できる可能性があります。
さらに、ご利用者の安全を守れるシステムを構築できるため、スタッフは安心して働けます。
スタッフが定着しやすい環境を整えられると、・ご利用者への質の高いケアを実現できるでしょう。

 

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