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お役立ち 2024.01.12

介護施設でスマホ導入が注目される理由と得られる4つのメリットを解説!

「近くの施設でスマホを使っているみたい。最近増えている気がするけどなぜ?」

 

介護現場では、紙ベースの記録や情報共有の非効率さが長年の課題です。
しかし、スマートフォンの活用でこれらの課題を解決でき、業務効率化やケアの質向上を実現できます。

 

この記事では、介護現場へのスマートフォン導入によって得られる4つのメリットを詳しく解説します。
介護スタッフの負担軽減やご利用者の満足度向上につながる理由や事例を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

▼目次

1.介護施設の呼出における3つの課題

介護施設では、ご利用者からの呼出にナースコールが使用されます。
ご利用者がナースコールを押すと、スタッフステーションに設置されたナースコール親機やスマートフォン、PHSに通知。スタッフがご利用者の異変に気づき駆けつけます。

 

ただし、介護施設における呼出にはいくつかの課題があるのが現状です。
ここでは3つピックアップして紹介しますので、どのような課題があるのか把握しましょう。

PHSとスマホの2台持ちが面倒

ナースコールや内線電話のPHSと見守りシステムのスマートフォンを1台ずつ持つのが、面倒に感じている方は多いでしょう。

 

ユニフォームのポケット内でかさばり、ご利用者をトイレ介助する際に邪魔になったり、ケアするときにわずらわしく感じたりするかもしれません。

 

介護施設によっては、この2台に加え外線用端末の3台を持っているところもあるでしょう。スタッフは業務の負担が大きく、忙しく仕事をしています。この2台あるいは3台持ちの面倒さが、業務に支障をきたす恐れがあります。

 

PHSとスマートフォン2台持ちの課題を解決できると、よりスムーズに仕事ができるでしょう。

タイムリーな情報共有ができない

タイムリーな情報共有ができないのが、介護施設の呼出システムにおける課題のひとつです。

 

ご利用者ご利用者のケア以外にも、ご利用者の見守りやナースコール対応、家族への連絡などスタッフの業務は多岐に渡ります。
介護施設では、他職種のスタッフが連携しながらご利用者のケアをおこなっています。

 

業務に追われタイムリーに記録ができないため、情報共有に活かせていない現状です。
タイムリータイムリーに記録ができスタッフ間で情報共有ができると、より良いケアに役立つでしょう。

スタッフステーションでしか記録できない

介護施設の呼出システムの課題は、スタッフステーションでしか記録できないことです。

 

というのも、介護施設での連絡はPHSを使用し、記録はスタッフステーションのパソコンでするといった方法が一般的であるためです。
ひとつケアをしたらその都度記録するのが理想ですが、現実的ではありません。たとえば以下の状況が考えられます。

 

● AさんのケアをしたあとにすぐBさんのケア
● 食事介助をしたあとに口腔ケア
● ナースコール対応のあとに見守り

 

このような場面が介護施設では多々あります。
ケアが終わるたびにスタッフステーションに戻って記録すると、業務やケアがスムーズにできません。

 

一通りの業務が落ち着いた段階で記録をしたり、終業間際にまとめて記録したりするため、タイムリーな情報共有ができない場合があります。

2.介護現場にスマホ導入が進められる理由

3.介護現場でスマホが活躍する場面

スマートフォンは、介護現場の以下の場面で活躍します。

 

● 記録・報告業務
● ナースコール対応
● 緊急時の素早い対応

 

詳しく見ていきましょう。

記録・報告業務

これまで介護の記録を残すためには、カルテを管理している場所までいかなければならないことが多く、時間と手間がかかっていました。
しかし、スマートフォンを活用すればその場で記録ができ、業務の負担が軽減されます。

 

以下が期待できる効果です。

 

スマートフォンでおこなうこと 期待できる効果
アプリを活用した介護記録の記入 記録が一元管理されスムーズなデータ整理ができる
音声入力機能の使用 手がふさがっている状況でも記録を残せる
アラート機能の活用 記録ミスや抜け漏れが防げる

 

スマートフォンの導入で、介護記録の精度向上や記録業務にかかる時間の短縮につながります。スタッフの負担を減らしながら、より安心・安全なケアの提供が可能となるでしょう。

ナースコール対応

従来のナースコールは詰所でしか受け取れないため、スタッフが遠くにいると対応が遅れることがありました。しかし、スマートフォンとナースコールを連携させることで、スタッフがどこにいても通知を受け取れるようになります。

 

詰所までいく時間が短縮できれば、より素早くご利用者のもとへ駆けつけられ「すぐに来てくれた」とご利用者の安心や満足度向上につながるでしょう。

 

また、ナースコールの対応状況も共有できるため、複数のスタッフが連携しやすくなり、業務の見える化が進みます。スタッフ同士の連携がスムーズになり、対応の漏れや二重対応を防ぐことにも効果的です。

緊急時の素早い情報共有

緊急時には、スマートフォンを使うことで情報を素早く共有できます。

 

たとえば、ご利用者の状態を写真や動画で共有できるため、スタッフはより正確な情報を得られます。また、専用のアプリやソフトを使えば場所を選ばずに情報をすぐに共有できるのも、忙しい介護現場ではうれしい機能です。

 

ご利用者の状態をリアルタイムで伝えられれば、スムーズにケアを進めることにも役立つでしょう。

4.介護の現場ナースコール連動型スマホを導入して得られる4つのメリット

介護施設にスマートフォンが導入できると、以下の4つのメリットが得られます。

 

● 介護の質の向上
● 介護スタッフの業務負担の軽減
● スタッフ間のコミュニケーション向上
● ご利用者のご家族や関係者とのスムーズな連絡

 

具体的に見ていきましょう。

1.介護の質の向上

スマートフォンを活用すると、業務が効率化され、その分ご利用者へのケアに時間を使えるようになります。

 

たとえば、スマートフォンを通じてほかのスタッフにすぐに応援を求められるため、迅速に対応できます。

 

介護の質の向上は、ご利用者の安心感や満足度も高まり、より快適な環境を提供できるでしょう。

2.介護スタッフの業務負担の軽減

スマートフォンを活用すれば、介護スタッフの業務負担が軽減できます。
たとえば、以下の場面があげられます。

 

● 隙間時間でどこからでも記録でき、異動や書き直しの手間がなくなる
● スタッフがどこにいてもナースコールを受けとれ、対応までの時間を短縮できる

 

シフト管理やスケジュール調整もスマートフォンでできるものもあるため、スタッフの業務負担が軽減され、働きやすい環境が整います。

 

実際にある調査によると、端末での平均応答時間が4.8秒減少、端末の総鳴動時間が52%減少したことが報告されています。
参考:
▼ハンディナースコールシステム(スマートフォン・PHS連動)
 

3.スタッフ間のコミュニケーション向上

スマートフォンのチャット機能を活用すれば、連絡ミスを防ぎ、必要な情報を迅速に共有できます。
ケア記録アプリを利用すれば、ご利用者の体調やケアの進行状況をリアルタイムで把握でき、スムーズな連携も可能です。

 

共有カレンダーを活用できれば、スタッフ全員がスケジュールを確認しやすくなり、チームワークの向上にもつながるでしょう。

4.ご利用者のご家族や関係者とのスムーズな連絡

スマートフォンを使えば、介護記録システムをすぐに確認でき、ご利用者の状況をご家族や関係者に正確に伝えられます。
従来のPHSでは内線対応が中心で、ご家族への連絡はスタッフステーションの電話を使う必要がありました。スマートフォンなら外線対応も可能なため、その場でご家族に報告できます。

 

さらに、遠隔診療やオンライン相談を利用できる環境であれば、医師とすぐに連携でき、ご利用者の状態をカメラで映しながら正確な判断をあおげます。
これにより、ご利用者の健康管理もよりスムーズになるでしょう。

 

これら4つのメリットがあるため、ナースコール連動型スマホの導入は介護施設では有効であるといえます。

 

介護施設でナースコール連動型スマホの導入を検討している方は、下記のページをご覧ください。

ケアコムのスマートフォン・ソリューションについて問い合わせる

5.介護施設の現場におけるスマホ導入の課題と解決策

介護施設にスマートフォンを導入することのメリットがある一方で、いくつかの課題も存在します。
 
これらの課題は、適切な解決策を講じることで、スムーズな導入と運用が可能になります。一つずつ見ていきましょう。

コスト負担と導入の壁

スマートフォンの導入には初期費用や運用費用がかかります。
限られた予算内で導入を進めるためには、費用対効果を慎重に検討しなければなりません。

 

ここで有効なのは、ICT導入支援事業をはじめとする補助金の活用です。補助金を受けられれば、導入にかかる費用の一部を軽減できます。

 

令和6年度の補正予算案にて、介護・障害福祉分野へのICT・ロボットの導入等による生産性向上や経営の協働化等を通じた職場環境の改善について明記されました。補助金を活用できる場合がありますので、最新情報をチェックしましょう。
参考:厚生労働省「令和6年度厚生労働省補正予算案の概要」

 

また、初期投資をおさえるために、施設全体ではなく一部のスタッフやフロアで試験運用をおこない、効果を実感してから導入を進める方法もあります。

 

コストが高いからとあきらめるのではなく、活用できるものを明確にしてから導入の可否を検討しましょう。

 

▼関連記事:ナースコール導入に使える補助金とは?2023年度の公募状況も解説

スタッフのITリテラシーのばらつき

デジタル端末に不慣れなスタッフがいる場合、新しいシステムへの適応に時間がかかることがあります。
これを解決するためには、簡単な操作のシステムを選定し、誰でも使いやすい介護記録ソフトやアプリケーションを導入することが重要です。
また、マニュアルや動画チュートリアルを活用し、直感的に学べる環境を整えるのもよいでしょう。

 

ITに強いスタッフをリーダーとしてサポート体制を作り、必要に応じて相談できる窓口を設けることも有効です。
誰でも新しく不慣れなものの導入には多少なりとも抵抗があるものです。
あせらず、すべてのスタッフが適応できる対策を検討しましょう。

セキュリティや個人情報保護の問題

スマートフォンの持ち運びやアクセスのしやすさで便利な一方、セキュリティや個人情報の保護が不可欠です。
対策として、遠隔ロック機能や画面自動ロック設定を導入する、万が一の紛失時にも情報が漏洩しないようにするなどがあげられます。

 

また、アクセス制限を設け、スタッフごとに閲覧できる情報を限定すると、個人情報の漏洩リスクを減らせます。

 

さらに、セキュリティ研修を通してスタッフ全員が情報管理の重要性を理解し、適切にスマートフォンを取り扱う意識を持つことが大切です。

6.介護施設の現場におけるスマホ活用例を2つ紹介

介護施設にスマートフォンを導入した事例を2つ紹介します。

スマホの導入で迅速な対応が実現した事例

介護現場にスマートフォンを導入したことで、呼出内容を把握し、迅速な対応ができるようになったとともに職員の負担が軽減した事例です。

 

導入した背景
●ナースコールの老朽化が進行していた
●呼出対応が効率的に進められていなかった
●転倒・転落リスクの高いご利用者の見守りで、安全性や迅速性を向上させたかった
得られた効果
●ご利用者との通話が可能になり、業務効率が向上した
●いち早く呼出に反応できるようになり、ご利用者の安全確保ができるようになった
●職員負担が軽減し、安心してケアにあたれるようになった

 

スマートフォンを導入するメリットである「介護の質の向上」と「業務効率化」が得られた結果となりました。

 

▼納入事例:「医療法人あかね会 介護老人保健施設シェスタ 様」

さまざまな機能を1台に集約し業務効率化を図った事例

介護施設における呼出対応と介護記録、職員間の情報共有をスマートフォン1台に集約した事例です。

 

導入した背景
●呼出対応や記録作業を別々のデバイスでおこなっており、作業が煩雑化し職員の負担になっていた
●システムやツールの不具合が起きるたびに更新を重ねたものの、改善されなかった
得られた効果
●情報共有が迅速・確実になり、業務効率が改善した
●空いた時間を新人教育に充てられるようになった
●インカムとの連動で呼出音が居室外にならなくなり、ご利用者にとって快適な空間を提供できるようになった

 

「今」起きている事象が端末一つで把握できるのもスマートフォンのメリットです。
インカムや見守りシステムも連携させることで、ご利用者の安全にもつながるでしょう。

 

▼納入事例:「社会福祉法人 宮城県福祉事業協会 特別養護老人ホーム 第二茂庭苑 様」

7.介護現場にスマホを導入し、より効率的で安全なケアを提供しましょう

介護施設は、業務が多岐に渡るため多忙な現場であり、さまざまな課題を抱えています。スマートフォン活用は、業務効率の向上とご利用者の安全確保に大きく役立つでしょう。
スタッフが迅速かつ効率的に業務をこなすための強力なツールとなり、より質の高いケアを提供できます。

 

しかし、導入に際しては、セキュリティ対策やスタッフ教育が欠かせません。情報漏洩や不正アクセスを防ぐための取り組みと、スタッフがスムーズに新しいシステムに適応できるようサポート体制を整えることが重要です。

 

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